【狭山茶】手もみ茶って何?【受賞歴あり】
手もみ茶って?
手もみ茶とは、お茶作りの原点となる製法で作り上げたお茶のこと。
茶師が6〜8時間かけ、 蒸す・揉む・乾燥の工程を手作業のみで行います。
普段、皆さまが目にするお茶の99.8%はおそらく機械製法で作られたお茶ですが、その機械製法が主流となる大昔、お茶は手作業のみで作られていました。
自身の手の感覚のみで行うこの技は習得に数年…
現在では継承する茶師も少なくなっているため、まさに匠の技とも言えます。
どのように栽培されている?
手揉み茶の茶葉は、一年に一度、新茶の時期(4月下旬〜5月上旬)にしか摘み取らない茶園を源葉としています。
通常お茶の収穫は、一番茶・二番茶…と年に一度以上収穫をしますが、
手摘みの茶園は、一度目の収穫が終わり次第、膝下の高さまでお茶の木を落刈り落としてしまいます。
すると約40~45日後に柔らかい芽が出はじめ、年末頃には腰丈ほどにまで伸び、またお茶の木が新茶の時期に向けて栄養を吸い上げ一生懸命に育とうとします。
そして ようやく新茶の時期に顔おだす鮮やかな黄緑色の綺麗な新芽を
丁寧に手で摘み取り使用しています。
手もみ茶の品評会って?
手揉み茶の品評会の審査項目は大きく分けて
「外観」と「内質」の二つに分けられます。
◆「外観」
外観の審査項目は「形状」と「色沢」。
見た目の美しさを評価されます。
手もみ茶の見た目は、機械製造のお茶とは全く異なり、
まるで芸術作品のように細く、長く、そして艶のある深緑の見た目が
より優れているとされます。
◆「内質」
内質の審査項目は「香気」・「水色」・「滋味」。
実際にお茶を入れた際の見た目、味を評価されます。
外観に同じく、内質も機械製造のお茶とは大きく異なります。
手もみ茶の水色(淹れたお茶の色)は無色透明です。
その色の澄んだ屈託のなさや、お茶の香り高さ、
そして口の中に広がるうま味や濃厚さを評価されます。
受賞歴
2019年 全国手揉み茶品評会金賞を受賞
2019年 全国手揉み茶技術競技大会(団体戦)優勝・最優秀賞
2020年 全国手揉み茶品評会金賞を受賞
丸康園のお茶は手もみ茶が原点
手もみ茶を作り上げるの上で最も大切なことは、
温度・湿度・換気・加力の調整です。
その調整具合は、茶師自身の感覚のみ。
茶葉の含有水分・葉質・葉肉を自らの経験と感覚で見極めます。
そのため、6〜8時間のうちどんな時でも即座に判断できるよう
製造の前に自身が作りたい手揉み茶をイメージすることがとても大切です。
この経験・感覚は、最初に申し上げた通り機械製造の原点の製法です。
登園では、どのお茶も手もみ茶製法を基本とし
機械頼りにならずに、茶師の経験・感覚を用いて製造しています。